⑤「企業の施設内に社員のみならず顧客がいる場合の備え方」
今回は、ショップ、百貨店、レストラン、ホテル、金融機関など施設に顧客がいる場合の備えのポイントを紹介します。
今回は、ショップ、百貨店、レストラン、ホテル、金融機関など施設に顧客がいる場合の備えのポイントを紹介します。
まず、災害発生直後にお客様を施設の安全な場所まで移動させます。施設の被害状況や2次災害の発生を予測したうえで施設内に留められるのか、外の避難場所に誘導すべきかを判断します。
あらかじめマニュアルで顧客への対応が決められている場合には、その時の状況を踏まえながら速やかに行動しましょう。
都市部のように帰宅困難者が多い場合には、災害直後にむやみに外に出たらかえって危険なこともあります。
企業では2次災害の危険がないなら、できる限り施設内で顧客の安全を優先した措置をしましょう。
このとき、顧客の中からすぐに災害時要配慮者を分けて別室でケアができると理想です。
施設内に顧客の備蓄があれば、顧客の数だけあるかを確認し、少ない場合の配布する基準を決めましょう。
災害時要配慮者を優先して配布する、1つの食材を分けて配布する、近隣に大型の施設があり顧客のための備蓄が充実している施設からわけてもらうなど柔軟な対応が求められます。
災害時の対応が今後の施設の評価につながりますので、できれば日ごろから顧客用に簡易防災セット(水、簡易食料、アルミブランケット、簡易トイレ)を用意し、すぐに渡せることができたら施設への信頼度も高まることでしょう。
備蓄品に限らず、施設内にある物(商品)で使用できるものがあればそれで対応するのも一案です。
顧客には災害情報、交通情報、道路情報など、入手した情報をこまめに伝達し帰宅の判断ができるようにしてあげましょう。